大樹は如何にして大樹になり得たか
「損得感情で動くな!」と幼きころ父親に戒められた一言が、今も時々心に響いている。
【徳だらけの子育て講座】で長崎先生に教わった大樹の話と、幼い頃、父に受けた教育に繋がりを感じた。
「大樹は如何にして大樹になり得たか」
自分の栄養を根から土に放出することで、周りの木々に栄養分を与え、木々が育ち、またその木々たちから自分に必要な栄養分を得る。
大樹はそうやって自らの一部分を周りに手放すことで、大きくなってきた。
聞いた時、父に言われた一言が瞬時によみがえり
これって人の成長のことだよな、って思った。
「自分の力の一部で周りを助け、環境が向上していくことで、また自分も新たな成長の機会を得ている」
その見返りが感じられるまでには時間差が生じるかもしれない。
だけど少なくとも、自分の周りの環境によって今の自分が築かれている。
もし、損得勘定が基準で動いていたならば、それだけ自分の成長の機会を失うということではないだろうか。
ビジネス世界では、代償を得られる保証がないと自分の身は削りたくないのが当たり前の心理。
もしかしたらお金が関わらない日常の人間関係ですら、そう動く人も少なくないのかもしれない。
人を騙してでも利益を得ようとするのは、自分にとって以ての他の行為で、
Win-Winをも越えた、もっとシンプルな自分と周りとの関わりの原理が人間界にも存在すると思う。
この頃、利益を追求しないと生き残れない商売の在り方に
少し「乏しさ」みたいなものを感じてしまう時がある。
いわゆる「駆け引き」や「出し惜しみ」ってやつ。
利を得ようと頭で計算すると、私もついついやってしまいがちなんだけど、
これって実は自分の成長を奪う行為なのかもしれない。
無償で手放すことにためらいが生じるのが正直な話。
けれど、実は決して無償にはならない偉大な宇宙のシステムがある。
みんながそのことに気が付いて信頼し、安心して暮らせるようになると、
不信感を生み出すこともないし、一人ひとりがもっと豊かで幸せになれる。
せめて、子供たちの未来はそうであってほしい。
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